作品について6

作品販売を始めてから気付いたことがある。

今まで空間全体を使用した大作の展示や個展など、主に作品発表を中心に考えて行動していた。

もちろん、それはこれからも続けていこうと思っている。

大作制作は今後も続けていく予定だ。

ただ、それ以外の方向もちゃんと考えていかないといけない。

作品販売に関しては自分の中でなぜか気付かず、盲点だった。

展示場所を見つけることに集中して、いつまでも作品を自分の手元に置いていた。

自分のもとから手放して、作品には旅立ってもらわないと。

本当に作品を欲しいと思ってくれる人のところで、大切にされないと。

根本的なことに、ようやく気付いた。

作品を販売して生活しないと、いつまでも美術作家として生きていく道は夢のままになってしまう。

いつも制作中心で考えてしまって、その後のことが抜けていた。

制作と販売を両立させて、美術作家として成長しないといけない。

作品が売れるのは、すごく嬉しい。

作品がこれからも大切にされるという安心感と、作品が生き続ける世界が広がる喜び。

そして、作家として生きていく大きな励みにもなる。

今まで作品を購入してくれた人たちには、感謝している。

それと同時に、作品に対する責任感も生まれる。

よりブラッシュアップするためにも、いろんな作品を販売してみよう。

暗闇に光が差すように、美術作家への道が開けますように。