制作について23

生活には、制作のヒントのかけらがあちこちに存在している。

そのかけらを拾い集めながら、思考するひとときをひそかに楽しんでいる。

私は景色を見ながら、思考する時間がすごく好きだ。

くねくねと曲がりくねって、葉っぱが生い茂る木々。

蝉の鳴き声が響き渡る空間。

暗い路地の奥に広がり続ける空間。

どこまでも続く青い空と動き続ける雲。

楽しそうに飛び回るツバメの群れ。

川の流れに癒やされる瞬間。

車の喧噪の中、どこまでも続く広い道路。

目に映るものすべてに興味があるし、心が惹かれる。

すべてのものから学ぶことができる。

視覚、聴覚、触覚、臭覚を総動員させながら、街を歩いている。

毎日見ている景色でも、見るポイントを変えればいくらでも発見がある。

電車から見える景色も好きだ。

景色を見ながら、発想が次々と浮かぶ。

あれも描きたい、これを描いたら面白いかも。

空間のインスタレーションのアイディアも次々浮かぶ。

自分が思い描く展示を、実現したくてたまらない。

あれもこれもと願望は生まれるが、まずは一つに絞りながら集中しよう。

今まで集めた感覚のかけらを総動員して、大きな絵を完成させよう。

欲張らず、ただただ良い作品を仕上げよう。

すべては、それからだな。