作品について20

作品には個性が必要だ。

個性をできるだけ取り除こうとしている現代美術の世界でさえ、

発想や表現方法による作品の個性化は行われている。

他者と異なる表現方法や思考は大切だ。

昔、大学の先生から言われた言葉がある。

「どんな作風を描いてもあなたの作品だとわかるのは、他の人にはない強みだと思う。」

今なら、この言葉もよくわかる。

有名、無名関係なく、すぐに作者がわかる作品とわからない作品がある。

作者の特性を少しでも感じられる作品は、やっぱり鑑賞していても楽しい。

何を思って制作したのか、体感できるのが楽しい。

ゼロから一を生み出すのは、難しい。

しかしながら、一から二を生み出すのは容易いという言葉がある。

世の中にはいろんな人がいる。

いい人ばかりだったらいいけど、中にはズルい人もいたりする。

人の努力を自分の手柄のように横取りする人も、もしかしたら世の中にはいるのかもしれない。

日本では、アイディアの部分を軽視する傾向があるという話はよく聞く。

美術の世界においても、一つのブームが来たら同じような作品が続くことも多いような気がする。

その中で、自分はどのように行動するのか。

私はどんな時でも、自分に恥じない行動をしたい。

それはどんな環境であっても、同じだ。

真似ることは、容易いことなのかもしれない。

しかしながら、本質の部分まで真似ることは誰にもできない。

真似することができない部分、それこそが個性なのかもしれない。

それは作者特有の発想かもしれないし、表現方法かもしれない。

たとえ表面を真似たとしても、ゼロから生み出すことを経験した強さには届かない。

第一人者には誰もかなわない。

だから、その第一人者になれる道を自力で見つけていきたい。

前に進み続けようとする人の足を止めようとする人は、とてもかなしい人だと思う。

人の邪魔をするよりも、自分で努力して成長する道を私だったら選ぶ。

世の中にはいろんな人がいる。

私は逆境には強いので、困難があればあるほどやる気が沸いてくる。

だから、誰よりも高く飛ぼう。

何も障害物がない地点まで、高く飛ぼう。

そして、伸び伸びと自由に生きていこう。