制作について19
4月も中旬になった。
時間があっという間に過ぎていく。
今はまだ、新しい環境に慣れることで精一杯の毎日だ。
なかなか作品が完成できていない。
制作途中の油彩画の大作を早く完成させたい。
自分自身が一番、完成した作品を見たいかもしれない。
新しい世界が見たい。
絵画空間の中に入り込みたい。
なんとかこの一ヶ月中に新しい環境に慣れて、制作と両立できる環境をつくらなければ。
制作と生活の両立は、卒業後に立ちはだかる大きな壁だ。
ずっと対峙し続けている気がする。
小さな壁を乗り越えても、次から次へと壁は現れる。
どのくらい進めば、見渡す限りの広い大地が目の前に現れるのだろう。
自由になれるのだろう。
自力で登る壁は、達成感や充実感を与えてくれる。
その一方で、何度も転びながら進むから傷だらけだ。
失敗も成功もいろんな経験を経て、人は強くなるのかもしれない。
よくここまで、自力で生きてこれたなとも思う。
少しは成長したのだろうか、少しは強くなったのだろうか。
昔の自分から今の自分を見たら、どう思うのだろう。
夢や希望があれば、それだけで人は生きていけると思っている。
どんな環境でも、それだけは大切に守り続けてきた。
だからこそ、今がある。
だからたぶん、強くもなったし、成長もしているはず。
何もなくなっても、一から立ち上がれる強さはすでに持っているとも思う。
あとは、美術作家として自分が納得できる作品を描くだけだな。
生きているうちに認められなくても、最期まで制作し続けたい。
自分が生きた証として、作品が残ればいいや。
でも、あまり無名過ぎたら作品も残らないかもしれない。
やっぱり、もっと頑張らないといけないな。
3年後には自分が望む環境が実現できるように、今を一生懸命生きるしかないな。
実力を身につけて、挑める力を磨こう。